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TLAS · 日本語デスク

タイの移転価格文書と親子間取引

日本本社との売買、ロイヤルティ、出向者費用の負担、資金の貸付。どれも社内では当たり前の取引ですが、タイ側では関連者取引として説明を求められる対象です。何をいつ準備し、どこまで書けば足りるのかを実務の順番でご説明します。

タイの会計事務所で月次帳簿と申告書類を確認しているデスク

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会計担当者と決算書類を確認している打ち合わせ

移転価格の対応が必要になるのはどの会社ですか。

関連者との取引がある法人で、年間収入が法令で定める基準額を超える場合に、法人税申告書とあわせて関連者取引の開示フォームを提出します。基準に届かない会社でも、親会社との取引価格が説明できることは調査で必ず問われます。基準の金額は改正されるため、毎期の申告前に当年の適用を確認します。

開示フォームには何を書きますか。

関連者の一覧と関係、そして取引区分ごとの年間金額です。売上・仕入・役務提供・ロイヤルティ・借入と利息などを区分して記載するため、期中から関連者取引を別勘定または補助科目で追える帳簿にしておく必要があります。決算後に元帳から拾い直す作業は、期ずれと計上漏れの原因になります。

ローカルファイルは常に作成しますか。

常時提出する書類ではなく、歳入局から求められた場合に定められた期間内に提出します。実務では、求められてから機能・リスク分析と比較対象の選定を始めると期限に間に合わないため、対象になり得る規模の会社は先に骨子を作っておきます。準備の範囲は取引の種類と金額に応じて決め、費用は資料を拝見してからのお見積りです。

ロイヤルティや技術支援料で問題になる点は何ですか。

契約書の有無、実際に役務が提供された証跡、そして料率の根拠の三点です。契約はあるが議事録も報告書もない、という状態が最も指摘されやすく、損金性の否認と源泉徴収の追徴が同時に来ることがあります。支払のたびに何を受け取ったのかを残す運用が最も効きます。

出向者の費用を本社と分担していますが問題になりますか。

誰の指揮命令で働き、誰が便益を受けているのかによって、負担すべき側と損金算入の可否が変わります。負担契約、給与の内訳、実際の勤務実態を示す資料を揃え、タイ側で負担する範囲の根拠を文書化します。個人所得税の申告や労働許可の内容と食い違わないよう、同じ前提で統一しておくことが重要です。

本社からの借入に利息を付けなくても良いですか。

無利息または著しく低い利率の場合、独立企業間で成立する利率で計算した金額を前提に課税所得を調整するよう求められることがあります。市場金利を参照した利率設定と契約書、支払時の源泉徴収と租税条約の適用可否を、借入を実行する前に決めておきます。資金を入れてから遡って整えるほうが、常に費用と手間がかかります。

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